トップページ > 記事閲覧
蜘蛛の糸
日時: 2012/04/27 13:13
名前: まるはな   <ouran.k-pop@softbank.ne.jp>

&#65535;蜘蛛のイト

これはある日の事でございます
御釈迦様は極楽の蓮池のふちを
ぶらぶらしておられた
極楽は丁度朝なのでございましょう

極楽の水面の下は
地獄の底にあたります
閻魔に仕えた陀多(君)
たった一度だけ 蜘蛛(彼)の命を救え たと申すなら
たった一度でも 善い行いができたと
釈迦は笑い 地獄から
救いだしてあげましょうぞ

こちらは地獄の血の池にあたります
ある時遠い遠い闇の天上より
なんであるとも美しき
銀色輝く蜘蛛の糸
細く光りながら
自分の上へ垂れ参る
これでもう地獄(ここ)から開放されるのか

その蜘蛛の糸へ
我さきにと群がる罪人ども

「この蜘蛛の糸はわたしのもの
お前たちは一体誰に尋(き)いて、のぼって来た
今すぐ下りろよ」

其れは卒爾(そつじ)
ぶつりと伐れる 音をたて
君は結局 地獄へ落ちていくだけ
その始終に釈迦は浅間しむ

ある日の事でございます
極楽の蓮池の蓮は 何とも云えぬ好匂が
あたりへ溢れているがごとく
極楽ももう午(ひる)に近くなったので しょう
メンテ

Page: 1 |

Re: 蜘蛛の糸 ( No.1 )
日時: 2012/04/27 20:54
名前: 管理人

まるはな様,4作品もの投稿をありがとうございました。
ゆっくり読ませて頂きますが,まずは確認のお知らせです。
メンテ

Page: 1 |

題名 スレッドをトップへソート
名前
E-Mail
パスワード (記事メンテ時に使用)
投稿キー (投稿時を入力して下さい)

(コメント)


   クッキー保存